夏の厳しい暑さの中で行われる練習や試合では、技術や体力だけでなく、「暑さへの対策」がパフォーマンスを左右します。
熱中症予防として水分補給を意識している選手は多いと思いますが、近年のスポーツ科学では、運動前に体を冷やす「プレクーリング」が注目されています。
その中でも、手軽に取り入れられる方法として期待されているのが「アイススラリー」です。
今回は、アイススラリーの特徴や期待される効果、取り入れ方をご紹介します。
運動前にあらかじめ体を冷やし、体温上昇を抑える工夫を「プレクーリング」と呼びます。
暑い環境での運動前に深部体温(体の内側の温度)を低く保っておくことで、運動中の体温上昇が緩やかになり、暑さによるバテやパフォーマンス低下を防ぐ効果が期待されています。
このプレクーリングの手軽で効果的な手段として注目されているのが「アイススラリー」です。
「アイススラリー」とは、細かく砕いた氷と飲料が混ざったシャーベット状の飲み物です。一般的な冷たい飲み物との違いは、氷が液体へと溶ける際に多くの熱を吸収するため、体の内側(深部体温)から効率よく冷やせることです。
そのため、アイススラリーは、効果的な暑熱対策の1つです。
近年の研究では、暑い環境での運動前にアイススラリーを摂取することで、深部体温の上昇が抑えられ、持久系競技を中心にパフォーマンス維持や運動継続時間の延長が期待できることが報告されています。
マラソンやトライアスロンだけでなく、サッカーや野球、テニスなど、夏場に長時間プレーする競技でも活用が進んでいます。
ただし、冷たいものを一気に摂ることで「胃腸に負担がかかり、お腹を下したり腹痛を起こしたりする選手」も一定数います。
大会当日に突然試すのではなく、まずは普段の練習時に試して自分に合うか確認するなど、暑熱対策の選択肢の一つとして上手に活用することが大切です。
家庭でもアイススラリーは簡単に作ることができます。まずは以下の手軽なレシピから試してみましょう。
研究で使用されるアイススラリーは温度や氷の割合が厳密に管理されているため、家庭で作るものとは条件が異なります。
大会当日に初めて試すのではなく、普段の練習で胃腸への負担や飲みやすさをあらかじめ確認しておくことをおすすめします。
最近では、ドラッグストアやスポーツショップ等で手に入る市販のアイススラリーパウチを活用するのもおすすめです。市販品を利用する際は、必ず栄養成分表示をチェックしましょう。
商品によって、「エネルギー量」や「塩分(ナトリウム)濃度」、「糖質」のバランスが異なるため、自分の競技特性や運動量、体調に合わせたものを選ぶことが大切です。
アイススラリーは心強い暑熱対策の一つですが、それだけで十分ではありません。こまめな水分・電解質補給、十分な睡眠、バランスの良い食事を基本とした上で取り入れることで、より効果的なコンディショニングにつながります。
【参考文献】
「&DNA®」“遺伝子と共に生きていく”という想いがこめられています。遺伝子は、一生変わることのないジブンそのものです。「&DNA®」は、ジブンの可能性を最大限に発揮できる一助になれると確信しています。 各スポーツに特化した開発を今後も続け、さらにはスポーツだけに留まらず健康分野にも拡大し、シリーズ化して参ります。