「アスリートの食事と栄養」~薬膳の基礎~ Vol.5

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このコラムでは栄養学の基礎に加えて東洋医学の中国医学(中医学)に基づく薬膳学の知識を加えたアスリートの食事を考えていきます。

今回は薬膳の基礎5回目です。

皆様ご無沙汰しております。「光陰矢の如し」と言いますが2025年に入り早5月も後半になっています。前回の「薬膳の基礎4」では三因制宜(さんいんせいぎ)についてご説明しました。

「時に合わせる」、「土地に合わせる」、「人に合わせる」この3つの考えに留意され食材を選び毎日の食事を用意しいただくことは、「健康に過ごす」を願うあらゆる人に当てはまります。

「気血水」について 

東洋医学の考えでは「気、血、水」のバランスが取れている状態が健康で、そのバランスが崩れると体調が悪くなると言われています。東洋医学でいう体調(体質)は一生続くものではなく、養生することにより改善できます。

「気血水」の気の不足は「気虚」、気の巡りが悪いのは「気滞」、血の不足は「血虚」、血の巡りが悪いのは「於血」、水の巡りが悪いのは「痰湿」です。

下記の表に書き込みご自分の体質をご確認ください。

スポーツをしている方は栄養学を学びますがさらにこの体質表を使いご自分の体質を知り、不足しているときは補い、巡りが悪いときは巡らす食材を通常の食事に加えることにより体調(体質)が改善されます。

下記の表内の食材をご参考にしていてください。

気虚体質ヤマイモ、山査子、ハチミツ、もち米、大豆、ウナギ、栗、ナツメ、クコ等
気滞体質ミカンなどの柑橘類、セロリ、春菊、ローズマリー等 気の巡りを整える食材
血虚体質黒胡麻、黒豆、シジミ、クルミ、ナツメ、レバー、落花生(皮つき)リュウガン、ライチ等 
於血体質血虚がひどくなると於血になるため、血虚の食材です。 血を補いバランスを整える食材で「黒い」色の食材は腎を補い生命力をアップさせるアンチエイジング、貧血等に効果があるとい言われています。
痰湿体質ハトムギ、小豆、わかめ、あさり、冬瓜、ヘチマ等 利水作用のある食材

「スポーツ栄養学」について 

今回から少しずつ「スポ―ツ栄養学」についてのご説明も加えていきます。

スポーツをする際には毎日の食事で身体づくりが大切です。では身体を作るためにはどれくらいのエネルギーが必要なのでしょうか?

*運動量、活動レベルが多いほどエネルギーが必要です。

*成長期ほどエネルギーが必要です。(体が小さくても大人と同じ量が必要)

必要カロリーは

  • 男性 12歳~14歳では2600~2900カロリー
  • 女性 12歳~14歳では2400~2700カロリー

主食のエネルギー(ご飯とパン)は次にようになります。

ごはん(g)エネルギー(kcal)食パン (g)エネルギー (kcal)
10016045(8枚切り)110
15024060(6枚切り)150
20032072(5枚切り)180
250400120(6枚切り×2枚)300

エネルギーの半分をご飯から取るとした場合

もし一日のエネルギーの半分をご飯から取るとした場合

1日に3000kcal 必要な場合 → 半分1500kcal → 一食当たり500kcal必要になります。

500kcalはごはん320gなるため、毎食320gのご飯を食べる必要があります。3食で食べることが出来ないときは間食でおにぎり、パンを食べる必要があります。

※ごはん100gで156kcal 、米一合で炊きあがり330~350gになります。

次回は薬膳の話に加え「スポーツ選手に必要な糖質」についてご説明いたします。

遺伝子で可能性を最大限に引き出す

&DNA

「&DNA®」“遺伝子と共に生きていく”という想いがこめられています。遺伝子は、一生変わることのないジブンそのものです。「&DNA®」は、ジブンの可能性を最大限に発揮できる一助になれると確信しています。 各スポーツに特化した開発を今後も続け、さらにはスポーツだけに留まらず健康分野にも拡大し、シリーズ化して参ります。