「アスリートの食事と栄養」~薬膳の基礎~ Vol.4薬膳の基礎

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このコラムでは栄養学の基礎に加えて東洋医学の中国医学(中医学)に基づく薬膳学の知識を加えたアスリートの食事を考えていきます。

今回は薬膳の基礎4回目です。

皆様お元気ですか?前回は薬膳を調理するときのポイントとして「三因制宜(さんいんせいぎ)」についてご説明をしました。「因時制宜」「因地制宜」「因人制宜」の3つですね。今回は「因人制宜」に焦点を当てましょう。

「因人制宜」について 

「三因制宜」の中に「因人制宜」があります。食する人の体質、体調、年齢、性別に合わせて食事をすることです。

体質というと遺伝的要因と環境要因(暮らし方の要因)がその人の体質をつくっていますが、論文によると体質で遺伝的な要因は20~25%で食事、運動などによる暮らし方の要因は75%~80%です。いかに生まれてからの暮らし方の要因が大きいが分かります。そのため私たちは毎日の食生活に気を配ることが大切です。

東洋医学的な体質は気血水を重んじるため、気虚(気が不足)、気滞(気の巡りが悪い)、血虚(血が不足)、於血(血の巡りが悪い)、水滞(体内に水分が滞っている)等の体質があります。

これらの体質は食事により、改善することが出来ると言われています。

以下に体質改善の食材を簡単に御紹介します。

  • 気虚:山芋、もち米
  • 血虚:黒豆、黒胡麻
  • 気滞:ジャスミン、ソバ
  • 水滞:ハト麦、あづき

「気血水」について 

中医学では気、(けつ)、水が体内を循環してそれぞれが独自の役割を担っています。

気:生命エネルギーの源泉、パワー、気力

血:気の働きで体の隅々まで栄養を運ぶ。

水:血以外の体液

気血水のバランスが良い状態が健康な時です。このバランスが乱れると体調不良になります。気の不足は「気虚」、気の巡りが悪いと「気滞」、血の不足は「血虚」、血の巡りが悪いと「()(けつ)」、水の巡りが悪いと「水滞」になります。

  • 気滞 : 気の巡りが悪く、ストレス、不安、イライラする
  • 血虚 : 血の不足は血流の問題、貧血、めまい、頭痛の症状がでる
  • 於血 : 血流が滞り、痛みや、腫れ、青あざの症状がでる
  • 水滞 : 体内に余分な水分が溜まりがちになり、肥満、むくみの症状がでる

毛細血管と肌の関係

毛細血管は体中に張り巡らし、皮膚を下層から支え、栄養を補給しています。

年を取ると内皮細胞、壁細胞が崩れると末梢は破壊されます。つまり血管ゴーストになります。

毛細血管が破壊すると、皮膚を支えられず、栄養も補給できなくなります。その結果しわが出てきます。

毛細血管の破壊を防ぐにはシナモンを摂取しましょう。ゴースト化した毛細血管を修復する力があると言われています。シナモン量は一日1gまでにしてください。

次回は中医学的な体質診断(気虚または血虚?等)をして御自分の体質を知り、さらに体質に合った食材をより詳しく学びましょう。

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&DNA

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